大兵
だいひょう
名詞
標準
great stature
文例 · 用例
あるちょっとした腫物を切開しただけで脳貧血を起して卒倒し半日も起きられなかった大兵肥満の豪傑が一方の代表者で、これに対する反対に気の強い方の例として挙げられたのは六十余歳の老婆であった。
— 寺田寅彦 『追憶の医師達』 青空文庫
チヨツとした動機から彼は石垣島征服を思ひ立ち、直ちに大兵を率ゐて石垣島を攻めたのであつた。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
「十万の大兵を動かすには、二十万元や三十万元あったところで、二階から目薬にもなりませんからな。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
夕立雨の今や来たらんといふやうなる時、天の半を一面に蔽ひて、十万の大兵野を占めたる如く動かすべくもあらぬさまに黒みわたり、しかも其中に風を含みたりと覚しく、今や動ぎ出さんとする風情、まことに一敗の後の将卒必死を期してこと/″\く静まりかへつたるが中に勃々として抑ふべからざる殺気を含めるが如し。
— 幸田露伴 『雲のいろ/\』 青空文庫
もう夜が明けておるのに……バ……バ……バケモノとは……」 方丈の明障子をガタガタと押開けて大兵肥満の和尚が顔を突出したが、これも見かけに似合わぬ臆病者らしく、早や顔色を失って、眼の球をキョロキョロさせていた。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
西原氏は、嫌味のないさつぱりした調子で、あの坂でつくつた自作の童謠を口ずさみ、しみじみと愉快氣に童男型でありながらまた大人風をも備へた大兵の體を振つた。
— 岡本かの子 『狂童女の戀』 青空文庫
大阪出の女形にて、大兵ながら女房役者として用いらる。
— 岡本綺堂 『明治演劇年表』 青空文庫
家長のYは、かの女が落着くとすぐ部屋に兵児帯をちよつきり結びにした大兵の体を唐突に運び入れて来て、衣桁にかけた紅入りの着ものや、刺繍をした鏡台の覆ひをまじ/\と見て、「娘の子を一人持つたやうだ」 これが精一杯のお世辞の挨拶だといふやうに、ぶつきら棒に云つた。
— 岡本かの子 『過去世』 青空文庫
作例 · 標準
彼は大兵肥満の体格で、初めて会う人は皆驚く。
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その力士は、リング上で一際目立つ大兵だった。
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大兵の彼が狭い通路を通るのを見て、思わず笑ってしまった。
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