皇民
こうみん
名詞
標準
文例 · 用例
これ近代の秀歌なれば、定家卿が新勅撰集を編む時、我日本とはこの輩の口にすべきでない、この日本と直さば入れようといふと、一字でも直されてはいけない、且つ日本人はみな皇民なれば天子を我君といふ、この国に生れて我日本といはん事、其人を差別すべきでないといひ張つて、直さず入れられなんだとは余程えらい。
— 南方熊楠 『きのふけふの草花』 青空文庫
またこのことの助長こそ、台湾皇民奉公会の主目標の一つともなるべきものであろう。
— 豊島与志雄 『台湾の姿態』 青空文庫
この御国、この皇民。
— 吉川英治 『梅里先生行状記』 青空文庫
建国以来のかがやきある皇土に、饐えた文化の黴を咲かせ、永遠の皇民に、われらの子孫に、亡国の禍根をのこして行っていいだろうか。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
蕃人に皇民教育を授ける霧社公学校が瓦ぶきの堂々たる建物であるのに比較すると、内地人児童のための小学校は、茅ぶきの粗末な、見すぼらしい校舎に過ぎない。
— 中村地平 『霧の蕃社』 青空文庫