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店々

みせみせ
名詞
1
標準
文例 · 用例
開店広告の赤い旗が、店々の前にひるがえり、チンドン楽隊の鳴らす響が、秋空に高く聴えているのである。
萩原朔太郎 秋と漫歩 青空文庫
秋の燈やゆかしき奈良の道具市 秋の日の暮れかかる灯ともし頃、奈良の古都の街はずれに、骨董など売る道具市が立ち、店々の暗い軒には、はや宵の燈火が淡く灯っているのである。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
店々に灯がついて、灯がついて、私がそれをみながら歩いてゐると、  おまへが声をかけるのだ、どつかにはひつて憩みませうよと。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
店々のともし火が道に映っている。
国木田独歩 窮死 青空文庫
そして店々の飾窓には、いつもの流行おくれの商品が、埃っぽく欠伸をして並んでいるし、珈琲店の軒には、田舎らしく造花のアーチが飾られている。
散文詩風な小説 猫町 青空文庫
彼はそれ等の店先を通りかかりながら、店々が今宵、どんな品を特品に用意して客を牽き付けようとしているかを、じろりと見検めるのだった。
岡本かの子 食魔 青空文庫
河靄が立ち籠めてきた河岸通りの店々が、早く表戸を降している通りへ私は出た。
岡本かの子 河明り 青空文庫
今過ぎて来た田舎町の店々に熟れ切つて赤黒く光つて居た柿の実の色が眼に残つて居る。
断片三種 処女時代の追憶 青空文庫