継しい
まましい
形容詞
標準
文例 · 用例
肖も着かぬが、乳母ではない、継しいなかと見たが、どうも母親に相違あるまい。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
二十七 夫人はわずかに語るうちも、あまたたび息を継ぎ、「小児と申しても継しい中で、それでも姉弟とも、真の児とも、賢之助は可愛くッてなりません。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
地獄の口の開いた中から、水と炎の渦巻を浴びて、黒煙を空脛に踏んで火の粉を泳いで、背には清葉の継しい母を、胸には捨てた(坊や。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
継しい母の手に育てられただけに、年の割には何かとよく気が付くので、お絹も彼女を可愛がっていた。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
喋舌らせようとする方が無理じゃ」「そこで今度は方角を変えて、近所|隣家や出入りの者の噂から探りを入れてみると、あの斬られた娘のお熊と言うのは、実を言うと先妻の子で、今の母親とは継しい間柄じゃげな。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
それにあなたの母御様は、継しい中のあなた様を、この上もないお憎しみ。
— 清水紫琴 『したゆく水』 青空文庫
「親分、――継しい仲には違いないが、この女は、そんな大それたことの出来る女じゃありませんよ」 藤左衛門は一応女房を庇護しました。
— 禁制の賦 『銭形平次捕物控』 青空文庫
が、お内儀は心掛けの立派な方で、そんな浅ましい事をなさるような人柄ではございません」「…………」「それに継しい仲の――殺されたお百合さんは、ひどい菊石の上に、足も悪く、尼さんのような淋しい心掛けで暮している方でしたが、そのお心持の立派なことと申しては――」 作松はツイ涙|繁くなる様子です。
— 禁制の賦 『銭形平次捕物控』 青空文庫