斜向かい
はすむかい
名詞
標準
文例 · 用例
角の写真やさんでこのエハガキを買って角のはす向いの郵便局で書いて居ります。
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
その通りをもっと広い大通りへ出た角に交番と赤いポストがあり、佐々の家は、じきそのはす向いの奥だった。
— 宮本百合子 『二つの庭』 青空文庫
そして小走りに往来をつっきってはす向いの炭屋へゆき、用事がすんだと見えてすぐまた往来を森さんの門に戻って来て戸がしめられた。
— ――鴎外・漱石・荷風の婦人観にふれて―― 『歴史の落穂』 青空文庫
池上の店とちょうど斜向いに、小さい薬屋があって、店の灯を道路に吐いております。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
やってるな」 露子は斜向いの座席から、握り合わされた貴子と春隆の手を、安物の彫刻を見るように、眺めていた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
今度出来た、谷川に架けた新石橋は、ちょうど地蔵の斜向い。
— 泉鏡花 『怨霊借用』 青空文庫
」 葉子は庸三にささやいたが、ちょうど葉子の後ろにある衝立の斜向いの処に、彼らは席を取った。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
どうです斎藤君」 と二三人おいた斜向いの若い男を顧みた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫