彼岸の入り
ひがんのいり
名詞
標準
first day of the equinoctial week
文例 · 用例
旧暦の二月、あしたは彼岸の入りというのに、ことしの春の寒さは身にこたえて、朝から吹き続けている赤城颪は、午過ぎから細かい雪さえも運び出して来た。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
十三 明日は彼岸の入りだといふ日の夕方、駿介は畑から歸つて來て、机の上に一通の手紙が載つてゐるのを見た。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
今日彼岸の入りに、藁の覆いを取去ってみると、鉢の泥は肥えて黒ずみ、水は冷く澄み返り、所々に枯葉の柄が残っている。
— 豊島与志雄 『蓮』 青空文庫
梅はおおかた散りつくし、彼岸の入りは三日前、早い桜は咲こうというのに、季節違いの大雪が降り、江戸はもちろん武蔵一円、経帷子に包まれたように、真っ白になって眠っていたが、ここ小梅の里の辺りは、家もまばらに耕地ひらけ、雪景色にはもってこいであった。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
彼岸の入りの十八日には、むら消えの雪間に、蕗のとうが、むっくり頭をもたげ、千草の芽は、やわらかい土に、珍らかな若緑を、点々と撒きちらした。
— 中村清太郎 『ある偃松の独白』 青空文庫
彼岸の入りだといふのに、雪がちら/\、寒い。
— 昭和十四年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
つくしんぼうやどうしんぼう彼岸の入りには袴はいて出やれ 即ちヒガンボウズという方言の領分から、これだけ隔絶した東国の果においてさえも、小児はなお土筆を坊主として待遇することを忘れなかったのである。
— 野草雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
作例 · 標準
彼岸の入りを迎え、仏壇には色鮮やかなお花とおはぎがお供えされた。
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「今日は彼岸の入りだから、お墓参りの準備をしておいてね」と母に頼まれた。
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彼岸の入りの朝、冷んやりとした空気の中に、どこか厳かな雰囲気が漂っている。
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