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稲船

いなぶね
名詞
1
標準
文例 · 用例
田沢いなぶねは、ピンピンしています。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
二 山田武太郎と表札の出ている、美妙斎の住居を訪れた、みちのく少女のいなぶねは、田舎娘が来たのかと、気にもかけなかったであろう美妙に、ハッと目を瞶らせた。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
――いなにはあらぬいなぶねの―― そんな句も、詩人美妙の胸には、ふと浮かんだかも知れない。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
錦子に思いを寄せた郷里の男のことは、いなぶねの死後に出た秘書――美しい水茎のあとで、改良半紙に書かれた「鏡花録」によって僅の人が知っているだけだ。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
改良半紙へ罫を引いた下敷を入れて、いなぶねと署名したまま題も置かず、一行も書けない白紙へむかって、錦子は呻吟っている日がつづいた。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫
天涯孤立となった美妙は、錦子を、いなぶね女史として無二の話相手にしだした。
長谷川時雨 田沢稲船 青空文庫