総身
そうみ異読 そうしん
名詞
標準
one's whole body
文例 · 用例
犬は森の中を潜るたびに、ビッショリになって、川縁へ下り立つたびに、プルプルと総身を震わせては、水を切っている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
そして男子の太い声と婦人の清く澄んだ声と相和して、肉声の一高一低が巧妙な楽器に導かれるのです、そして「たえなるめぐみ」とか「まことのちから」とか「愛の泉」とかいう言葉をもって織り出された幾節かの歌を聞きながら立っていますと、総身に、ある戦慄を覚えました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
思わず飛上って総身を震いながらこの大枝の下を一散にかけぬけて、走りながらまず心覚えの奴だけは夢中でもぎ取った。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
その内腰に挟んだ、煮染めたような、なえなえの手拭を抜いて克明に刻んだ額の皺の汗を拭いて、親仁はこれでよしという気組、再び前へ廻ったが、旧によって貧乏動もしないので、綱に両手をかけて足を揃えて反返るようにして、うむと総身に力を入れた。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
独りごちし時、総身を心ありげに震いぬ。
— 国木田独歩 『たき火』 青空文庫
ト突出た廂に額を打たれ、忍返の釘に眼を刺され、赫と血とともに総身が熱く、たちまち、罪ある蛇になって、攀上る石段は、お七が火の見を駆上った思いがして、頭に映す太陽は、血の色して段に流れた。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
七枚のうえに更に一枚を積まれたときに、吉五郎もさすがに顔の色が変って来て、総身の肌がことごとく青くなった。
— 岡本綺堂 『拷問の話』 青空文庫
さすがのがら金も総身に水を浴びせられたように、ぞっとしたわ。
— 岡本綺堂 『影』 青空文庫
作例 · 標準
猛暑の中を歩き続け、総身から汗が吹き出してきた。
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その恐ろしい光景を目にした瞬間、総身の毛がよだつのを感じた。
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山頂に辿り着いた彼は、総身に朝日を浴びて深く呼吸した。
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