音羽屋
おとわや
名詞
標準
Otowaya (stage name of a kabuki family)
文例 · 用例
「しかしねえ」と、その傍にゐた会社員風の男が睡さうに云つた、「音羽屋のを見てからは見られませんよ。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
」「いやいや、大して違ひはありますまい」と語尾を上げて、爺々ィが云つた、「音羽屋の方が所作はうまいかしれないが、ハリマ屋の方はスゴミがあるツ。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
『イヨー、大哥』『えらいぞ』『音羽屋ア』『やつちえねえ、骨はおれが拾つてやる』彌次馬の騷ぐこと、夕立の如し。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
蓄音機今|音羽屋の弁天小僧にして向いの壮士腕をまくって耶蘇教を攻撃するあり。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
……男振は音羽屋(特註、五代目)の意氣に、團十郎の澁味が加つたと、下町の女だちが評判した、御病氣で面痩せては、あだにさへも見えなすつた先生の肩へ、……あゝ噛りついた。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
下では、「へい、さようなら成田屋の河内山と音羽屋の直侍を一つ、最初は河内山」と云って、声色を使いはじめた。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
「あっちを御覧、綺麗じゃあないか、音羽屋だの、成田屋だの、片市……おやおや誰かの姫君様といったような方がいらっしゃる、いやに澄してさ、高慢な風じゃあないか、お前知ってるかい、何が合点さ、」と言いかけて打微笑み、「何にも分らない癖に、おもしろいかい、そうかい。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
あすこで、時姫の肩へ手をやるって法はねえ』とか『音羽屋(その頃は三代目菊五郎だったが)の三浦之介とはお月様と泥鼈だ。
— 菊池寛 『ある恋の話』 青空文庫
作例 · 標準
例句