嘘っぱち
うそっぱち
名詞
標準
total lie
文例 · 用例
三次が、T「と言うなァ嘘っぱち真は棚倉!
— 山中貞雄 『恋と十手と巾着切』 青空文庫
「そうだということです、そして失礼ですが博士は、奥様のことを、浮気な女だとか、博士に首ったけ惚れてうるさくてしょうがなかったとか、悪しざまに言いふらして、まるで奥さま一人の責任のように言っていたそうです」 僕は白状するが、こんな嘘っぱちを言って、この女を苦しめねばならぬ自分の職業を恥じた。
— 平林初之輔 『或る探訪記者の話』 青空文庫
これが当時の新聞に「大杉栄等検挙さる」とかいう事々しい見だしで、僕等が酔っぱらって吉原へ繰りこんで、巡査が酔いどれを拘引しようとする邪魔をしたとか、その酔いどれを小脇にかかえて逃げ出したとか、いい加減な嘘っぱちをならべ立てた事件の簡単な事実だ。
— 大杉栄 『獄中記』 青空文庫
すると相手も、『まったく一顧の値打もない、馬鹿々々しい嘘っぱちですねえ!
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
みんな嘘っぱちばかりの世界だった甲州行きの終列車が頭の上を走ってゆく百貨店の屋上のように寥々とした全生活を振り捨てて私は木賃宿の蒲団に静脈を延ばしている列車にフンサイされた死骸を私は他人のように抱きしめてみた真夜中に煤けた障子を明けるとこんなところにも空があって月がおどけていた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
みんな嘘っぱちばかりの世界だ!
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
「退屈ですか……」 健吉も、ちらりと眼をやって英二の顔色を読み取ると「でも、これだけはいって置かないと、これからの私の話が、まるで嘘っぱちのようになってしまうんです。
— 蘭郁二郎 『火星の魔術師』 青空文庫
吉見の尤もらしい嘘っぱちなのだ。
— 蘭郁二郎 『植物人間』 青空文庫
作例 · 標準
例句