風寒
ふうかん
名詞
標準
文例 · 用例
今宵、風寒く、身の置きどころなし。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
水は漫々として藍を湛へ、まばゆき日のかげも此処の森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々として声あり。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
夜はいよいよ更けて、風寒きに、怪者の再来を慮りて、諸君は一夜を待明かさむ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
眼光鋭く、意気激しく、いづれも拳に力を籠めつつ、知らず知らず肱を張りて、強ひて沈静を装ひたる、一室にこの人数を容れて、燈火の光|冷かに、殺気を籠めて風寒く、満州の天地|初夜過ぎたり。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
晦冥陰慘、雲冷たく、風寒く、征衣纔に黒くして髮忽ち白し。
— 泉鏡花 『花間文字』 青空文庫
水は漫々として藍を湛え、まばゆき日のかげもここの森にはささで、水面をわたる風寒く、颯々として声あり。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
眼光鋭く、意気激しく、いずれも拳に力を籠めつつ、知らず知らず肱を張りて、強いて沈静を装いたる、一室にこの人数を容れて、燈火の光|冷かに、殺気を籠めて風寒く、満洲の天地初夜過ぎたり。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
そぞろありき風寒き師走月、それの港をわれひとり、夕暮のそぞろありきす。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫