粘板
ねんばん
名詞
標準
文例 · 用例
また粘板岩や砂岩のような比較的柔かいのは、最後まで残存して孤立することがむつかしいので、石板が墜落堆積して、登るには困難する。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
見るとそこはきれいな泉になっていて粘板岩の裂け目から水があくまで溢れていた。
— 宮沢賢治 『泉ある家』 青空文庫
種子島は大隅諸島に屬し、北北東から、南南西にかけて細長く、約七十二キロ、いわゆる九州山系の外帶を構成する第三紀の砂岩、粘板岩、礫岩等からなる小丘がつらなり、臥牛の背に似てゐる。
— 林芙美子 『屋久島紀行』 青空文庫
小さな島でありながら蛇紋石の小島もあり、水石ばかりで出來た岬もあり、地表に石炭の露出して居る處もあり、瑪瑙の壁もあり、黒曜石もあり、砂岩もあり粘板岩もあり、猿の尻のやうな土の覗いてゐる處もあります。
— 江南文三 『佐渡が島から』 青空文庫
他にも、爆破によってできた深い開口部から掘り出した三つの粘板岩の破片をレイクが組み合わせたところ、細かな溝を持つ奇妙な三角形の痕跡があり、一番大きな部分で直径が約三十センチメートルだった。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
というのも、そもそも粘板岩というものは堆積層が圧密作用により変成して生じたのに他ならないのであって、圧力それ自体が既存の痕跡に妙な歪曲効果を与え得るのだから、縞状の圧痕があったからといってそんなに不思議がる必要があるとは思えなかったのだ。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
どうやら彼は粘板岩についていた三角形の縞模様のことで随分深く思考を巡らせ、驚く程ラディカルな願望を持っているらしい。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
彼はピーボディ他五名と共に――大きなプレッシャー・リッジを乗り越える際橇が転覆し、二頭の犬を失うという汚点はあったものの――一月十一日から十八日にかけて予備的な橇行とボーリングを行い、始生代の粘板岩をどんどん掘り起こした。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫