東地
とうち
名詞
標準
文例 · 用例
関東地方の温泉では、先づ「好い温泉」といふ部類に属するものであらう。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
尋常五年生は毎年関東地方の地図を出品するといふことになる。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
かうして五六年目頃までは、年々、一等は一等でもその一等が目に見えて立派さを加へて行くのだが、その五六年を過ぎてしまふと、一等賞の関東地方の地図は年々おんなじ位の出来|栄となり、もうその村が格段開けるとかなんとかしない限り、その出来栄は大体変らないといふのである。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
関東地震の起った瞬間に私は上野の二科会展覧会場の喫茶店で某画伯と話をしていた。
— 寺田寅彦 『家庭の人へ』 青空文庫
関東地震や北伊豆地震のときに崩れ損じたらしい創痕が到る処の山腹に今でもまだ生ま生ましく残っていて何となく痛々しい。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
関東地震などでは、とてもこんな簡単な現象は見られなかった。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
関東地震のあとで鎌倉の被害を見て歩いたとき、光明寺の境内にある或る碑石が後向きに立っているのを変だと思って故田丸先生と「研究」していたら、居合わせた土地の老人が、それは一度倒れたのを人夫が引起して樹てるとき間違えて後向きにたてたのだと教えてくれた。
— 寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』 青空文庫
その他は、四国にも九州にもいまのところ見当らぬそうで、箱根サンショウウオというのが関東地方に棲息して居りますけれども、あれはまた全く違った構造を持っているもので、せいぜい蠑※くらいの大きさでありまして、それ以上は大きくなりませぬ。
— 太宰治 『黄村先生言行録』 青空文庫