杉垣
すぎがき
名詞
標準
cryptomeria hedge
文例 · 用例
とある杉垣の内を覗けば立ち並ぶ墓碑|苔黒き中にまだ生々しき土饅頭一つ、その前にぬかずきて合掌せるは二十前後の女三人と稚き女の子一人、いずれも身なり賤しからぬに白粉気なき耳の根色白し。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
平一は縁側に立ったまま外套も脱がず、庭の杉垣に眩い日光を見ていたが、突然訳の分らぬ淋しさに襲われて座敷へはいった。
— 寺田寅彦 『障子の落書』 青空文庫
母も心細いので山家の里に時々帰えるのが何よりの楽しみ、朝早く起きて、淋しい士族屋敷の杉垣ばかり並んだ中をとぼとぼと歩るきだす時の心持はなんとも言えませんでした。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
二人は顔を背け合って、それから総曲輪へ出て、四十物町へ行こうとする、杉垣が挟んで、樹が押被さった径を四五間。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
八は向側の、五爪竜の絡んでゐる杉垣の処に雨に濡れながら立つて、ぼんやり此様子を見てゐたが、別当が門を締めに出て来るとき、殆ど無意識にぬかるみ道を歩き出した。
— 森鴎外 『金貨』 青空文庫
これは荒川の家の筋向うになつてゐる、杉垣の家の門である。
— 森鴎外 『金貨』 青空文庫
此の日は非常によく霽れた暖かな日であつたが、ガラス障子の外は低い杉垣の芽が延びて下へ向いてゐる。
— 長塚節 『竹の里人〔三〕』 青空文庫
――杉垣の破目へ引込むのに、かさかさと帯の鳴るのが浅間しかったのである。
— 泉鏡花 『瓜の涙』 青空文庫
作例 · 標準
道路との境界に設けた杉垣が、通行人の視線を適度に遮ってくれる。
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秋の深まりとともに、手入れの行き届いた杉垣が美しい緑の壁となっている。
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台風の強風で杉垣の一部が倒れてしまったので、週末に修理する予定だ。
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