弄斎
弄斎
名詞
標準
文例 · 用例
ちかごろは此のりゅうたつぶしもすたれましたけれども、一時はあれが今の弄斎節のように大はやりをいたしまして、きせん上下のへだてなくうたわれたものでござります。
— 谷崎潤一郎 『盲目物語』 青空文庫
女の師匠は当時は稀であったが、隆達をはじめ、弄斎節、土手節など、市中に小唄がひどく流行し、そのために女師匠なども、ひとさかりだったが、おこなわれたようである。
— 第二部 『樅ノ木は残った』 青空文庫
前の渋い弄斎節の一曲よりはこの方の他愛ないのが一も二もなく、焼きするめや、玉蜀黍のお客様の御意にめして、やんやとうけているところが有難いものです。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
碁、将棋、貸本、細見などが散らかっているが、ここは七刻限りといって夕方は追い出しとなり、夜は屏風を立て廻して、ボロ三味線に下手な甚句や弄斎節がはじまるのである。
— 江戸の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫