拝顔の栄
はいがんのえい
名詞
標準
honor of seeing (a person)
文例 · 用例
そこで検事たちも強いてそれを帆村と争おうとはせず、そのかわりそのうち土曜日の午後にでも甘いお菓子の折を一同がぶら下げて帆村探偵事務所を訪問し、名助手八雲千鳥嬢に親しく拝顔の栄を得ようということに、一同、相談がまとまった。
— 海野十三 『地獄の使者』 青空文庫
……飛行機も拝見したいけれどむしろそれよりビショット先生に親しく拝顔の栄を得て過失を謝罪致したければなにとぞお連れくださるよう」「よろしゅうござる。
— 国枝史郎 『大鵬のゆくえ』 青空文庫
すると正午のサイレンさ」「つまり君は神田先生には会わないのだね」「百日のうち拝顔の栄に浴したのは三十日ぐらいのものさ。
— 坂口安吾 『正午の殺人』 青空文庫
拝顔の栄に浴するだけでも男ミョウリに尽きますな」「ウーム」 だんだんと安福軒がたのもしくなるばかり。
— 坂口安吾 『神サマを生んだ人々』 青空文庫
鈴木にも久々だから余所ながら拝顔の栄を得ておこう。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
今一度、拝顔の栄に浴したくは思いまするが、何分|甲冑で、御前に伺候することも、如何かと思うのでござります」 経正の口上を聞かれた御室は、「構わぬ、そのままでよいから参れ」 といわれたので、経正はそのまま門に入り、お庭先に控えていた。
— 第七巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
女中がサモワールを持って、台所から廊下を通って行くのを、僕ちゃんと見たんだから……とにかく、僕は拝顔の栄を得なかったよ……」 かっきり九時に、ラズーミヒンはバカレーエフの下宿を訪ねた。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
然る処また明朝も同様、大審院の方に止むを得ざる用件|出来いたし候上、あなた様はじめ、アヴドーチャ・ロマーノヴナの親子兄弟、水入らずの御対面をお妨げ致すも心ぐるしく存じ候につき、拝顔の栄を断念いたす次第にこれ有り候。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
作例 · 標準
その著名な政治家との拝顔の栄は、一生忘れられない経験となった。
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