日並み
ひなみ
名詞
標準
文例 · 用例
それほどに平凡な月並み、日並み、夜並みの市井の些事がカメラと映写機のレンズをくぐり録音器の機構を通過したというだけでどうして「評判の映画」となり、世界じゅうの常設館に渡り渡って人を呼ぶであろうか。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
季節や日並み、また常食としているところの餌の浮沈によって、海の中層からさらに上層まで浮いて出てくることがある。
— 佐藤垢石 『鯛釣り素人咄』 青空文庫
省作はもとから話下手ときてるから、半日並んで仕事をしていてもろくに口もきかないという調子で、今日の稲刈りはたいへんにぎやかであろうと思った反対にすこぶる振るわないのだ。
— 伊藤左千夫 『隣の嫁』 青空文庫
明けて文禄元年正月、太閤秀吉は海陸の諸隊に命じて出発の期日並びに順序を定めた。
— 菊池寛 『碧蹄館の戦』 青空文庫
載籍以来の昔より今日並に今後迄一行に書き将ち去るべき歴史の本項なり。
— 幸徳秋水 『文士としての兆民先生』 青空文庫
浄見原天皇・崗宮天皇(日並知皇子尊)共に、此意味の神あがりをして居させられる。
— 異郷意識の起伏 『妣が国へ・常世へ』 青空文庫
春の野に菫つみにと、来し我ぞ、野を懐しみ、一夜寝にける(万葉巻八)あしびきの山桜花、日並べてかく咲きたらば、いたも恋ひめやも(同)吾が夫子に見せむと思ひし梅の花。
— 折口信夫 『叙景詩の発生』 青空文庫
人麻呂の作と推定すべき日並知皇子尊舎人歌廿三首は、舎人等の合唱に用ゐた一団の「組み」である。
— 折口信夫 『相聞の発達』 青空文庫