筆触
ひっしょく
名詞
標準
feel of a brush or pen
文例 · 用例
筆触用墨の技巧はいまだ一般の鑑賞家には有難がられているであろうが、本当の芸術としての生命は既に旦夕に迫っている。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
筆触や用墨を除いた日本画や南画の根本的の要素は何かという事は六かしい問題であるが、自分はこの要素の材料となるものは前にいったような原始的で同時に科学的な見方と表現法であると思う。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
それで芸術家が神来的に得た感想を表わすために使用する色彩や筆触や和声や旋律や脚色や事件は言わば芸術家の論理解析のようなものであって、科学者の直感的に得た黙示を確立するための論理的解析はある意味において科学者の技巧とも見らるべきものであろう。
— 寺田寅彦 『科学者と芸術家』 青空文庫
ルノアールの描法は一種の硝子的な透明感があるが、それは筆触のうるささで相殺される。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
しかも、この外劃的な線への追求は、丹念に神経的な筆触をもつて埋めてゆく、絵の具の剥ぎ取りの効果や、色の重ねの効果といふよりも、彼の態度は画布の一端から逐次的に仕上げてゆく、といふやり方の画家に属す。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
従つてその影暗い筆触にうるささが眼につく。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
「砂丘」は作画態度の明快な、そして色感の豊富なものがあり、筆触の簡略化も効果をあげてゐるが、全体的に批評すれば、総べて中山巍の画は概念的なものゝ一歩手前で踏みこたへてゐるといふ態度である。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
筆触が大まかだが、それは日本画としてデテールを欠き、洋画風なマッスを作りあげようとしてゐるが無駄だらう。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
作例 · 標準
この絵は、力強い筆触が特徴だ。
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彼の作品からは、繊細な筆触が感じられる。
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画家は筆触の強弱で感情を表現した。
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