蘆管
ろかん
名詞
標準
文例 · 用例
竹木をいいかげんに組み合わせて、物干台をつくり、それに着物をあんばいして乾かしている間に、茂太郎はふと、その袂から蘆管を探り出しました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
いいものを見つけたとばかりに、その蘆管をとって、火にあたりながら吹きはじめました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
洲崎の浜で、この蘆管をつくり、番所の庭で吹いていました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
今は、その時とは違って、ただひとり、ほしいままに蘆管を吹き鳴らしていると、ゾッと寒気を催します。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
何しろ、裸ではあるし、海の風がうら淋しく吹いてくるのですから、蘆管の音そのものまで寒くなるのも仕方がありません。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
まだ興が中断せず、着物を着て再び薪を加えてから、またも蘆管を取って吹き鳴らそうと試みた時、かの無縁仏の多くの石塔の間に、動いて来るものを認めました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「ははあ、それでは猫、お前にも、わたしの芸術がわかるかい」 茂太郎はその図々しさに呆れ返って、さてまた、寥亮として、清にして且つ悲なる蘆管を取って、海風に向って思う存分に吹きすさびました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
蘆管の音律につれて、その首が左右に軽くゆれ出して来たようです。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫