見飽き
みあき
名詞
標準
文例 · 用例
彼は子供のときから青年期まで金魚屋に育って、金魚は朝、昼、晩、見飽きるほど見たのだが、蛍の屑ほどにも思わなかった。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
家庭に属するもの塵一つ見飽きるといつては済まないが、沈滞の空気にところを得させぬためにときどき時宜の模様更へは必要である。
— 岡本かの子 『女性と庭』 青空文庫
たいしたものだよ」といって、古浴衣を上っ張りに着て、姉さま冠りに裾捲りをし、河岸ぶちに出て藁たわしでごし/\洗っている姿にも、どこか鍛えられた藤間の躾けの線があり、見飽きない母でした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
一年や二年で見飽きるようなものであったら、自然に関する芸術や科学は数千年前に完結してしまっているはずである。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
そいつのツラも見飽きた。
— 第3章 フルサークル、1991年 『45回転の夏』 青空文庫
数日来|見飽きるほど見て来た平凡な木乃伊である。
— 中島敦 『木乃伊』 青空文庫
また、夢を見てゐるのらしい――この飽くまでも見飽きぬ妖態!
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫
子供は目をつぶつて、口に締りがなく、土色をして固くなつてるだらうが、そんなものも、もう、何度も見飽きてらア。
— 毒藥を飮む女 『泡鳴五部作』 青空文庫