踏歩
とうほ
名詞
標準
文例 · 用例
吾人は今少なくとも有史以来の『得意』の舞台に大踏歩しつゝあり、と共に又|未だ嘗て知らざる大恐怖の暗雲を孕み来りつゝあり。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
日本では中流以上の女は舞踏歩行は勿論、真直に立つて居る場合すら少いのであるから「運動を見せる」といふ一点で日本服を論ずるのは斟酌をせねばならぬ処がある。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
すべての偉大な人のように、五十歳を期として、さらに大踏歩を進められようとしていたから。
— 芥川龍之介 『校正後に』 青空文庫
濡手拭を頭にのせたまゝ、四体は水の滴るゝまゝに下駄をはいて、今母の胎内を出た様に真裸で、天上天下唯我独尊と云う様な大踏歩して庭を歩いて帰る。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
」 「だって、あなた逃げて行くでしょう、なんぼわたしがいやだって、浪子さんが美しいって、そんなに人を追いやるものじゃなくってよ」 「油断せば雨にもならんずる空模様に、百計つきたる武男はただ大踏歩して逃げんとする時、 「お嬢様、お嬢様」 と婢の呼び来たりて、お豊を抑留しつ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
」「だって、あなた逃げて行くでしょう、なんぼわたしがいやだって、浪子さんが美しいって、そんなに人を追いやるものじゃなくってよ」「油断せば雨にもならんずる空模様に、百計つきたる武男はただ大踏歩して逃げんとする時、「お嬢様、お嬢様」 と婢の呼び来たりて、お豊を抑留しつ。
— 徳冨蘆花 『小説 不如帰』 青空文庫