第三者的
だいさんしゃてき
名詞
標準
文例 · 用例
第三者的、噂話的の徹底しない、真に迫らない境地に安んじてゐられないから、それで言ふのである。
— 田山録弥 『小説新論』 青空文庫
何故なら、社会と言ふものは、人間の持つた表面的、第三者的で出来てゐるものであるから、主として形式と想像と社交とで成立つてゐるものであるから。
— 田山録弥 『脱却の工夫』 青空文庫
私の知つてゐる限りでは、日本の教育は妥協的、第三者的、相談的であつて、個人的根本的でない。
— 田山録弥 『スケツチ』 青空文庫
「お母様は、これまでの習慣で、何でもわたしをひっくるめておっしゃるけれど、こういう問題では、わたしは自然第三者的な立場なのよ。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
「…………」「もし、わたしがここのうちのなかで、こういう問題についていつも第三者的な立場に自分を置こうとしないなら、どういうことになるのかしら――」 多計代は沈黙したまま、不安げに長い睫毛をしばたたいた。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
文学作品として書かれるべきものがみずからの表現を得るというのではなくて、作者自身の風俗が展開されるばかりで、「文学は自分自身に対していよいよ第三者的たらざるを得ない。
— ――『現代文学論』にふれて―― 『作家に語りかける言葉』 青空文庫
クリティシズムに於ける公平な第三者的態度は、常に一応のポーズ以上のものではない。
— 戸坂潤 『哲学の現代的意義』 青空文庫
」 義妹の梅代は、第三者的の口の利き方で、夫婦を秤にかけてみてゐる。
— 岸田國士 『荒天吉日』 青空文庫