世人
せじん異読 よひと
名詞
標準
the people
文例 · 用例
それあまあ、昔だつて一般世人は美術家より装飾美術家の方をリアリスティクだと思つてゐたものではあるらしい。
— 中原中也 『音楽と世態』 青空文庫
誰も君なら君にそれを生んで呉れと要求するものはないのであるから、君がそれを生まうとなら、別して誠実でなければならないものを、文士の方が却て一般世人よりはよつぽど実がないとあつては、それで何が文学であらう!
— 中原中也 『撫でられた象』 青空文庫
ひと一人、くらい境遇に落ち込んだ場合、その肉親のうちの気の弱い者か、または、その友人のうちの口下手の者が、その責任を押しつけられ、犯しもせぬ罪を世人に謝し、なんとなく肩身のせまい思いをしているものである。
— 太宰治 『緒方氏を殺した者』 青空文庫
斯くいふは世人屡々芸術作品を以て、箒なら箒、手拭なら手拭といふ一定のテーマがあつて、それの種々なる解説(インタプリテイション)が彼是の作品だとなしがちだからである。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
各自の望みを追うに暇のない世人は、たまに彼の萎びた掌に一片の銅貨を落す人はあっても、おそらくはそれはただ自分の心の中の慈善箱に投げ入れるに過ぎぬであろう。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
つい、先日、それが、はじめて、新聞に出て、世人を一驚させたことである。
— 太宰治 『人物に就いて』 青空文庫
細木香以に就いては、森鴎外くはしくこれを述べて居る故、われら小倉袴のぶんを以てかれこれ言ふべきではないが、通人とは、世人が考へて居られる如き、藝者末社をひきつれ、自らを何のや主人と稱して長唄の稽古にいそしみ、その巷に於いて兄さん兄さんと呼ばれて居る樣の、そんなふざけたものではないやうである。
— 太宰治 『人物に就いて』 青空文庫
吾人は世人の尊敬を彼等に牽く所の物を彼等より奪はんと欲して能はざるが故に、己れの尊敬を彼等に拒む也。
— 太宰治 『ラロシフコー』 青空文庫
作例 · 標準
彼の画期的な理論は、当初は世人の理解を得られず、異端視されることもあった。
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「世人が何を言おうと、私は自分の芸術を追求するだけだ」と画家は断言した。
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そのニュースは瞬く間に広がり、世人の注目を一身に集めることとなった。
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