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茶革

ちゃがわ
名詞
1
標準
文例 · 用例
ドカリ――洗面所の方なる、扉へ立つた、茶色な顔が、ひよいと立留つてぐいと見込むと、茶の外套で恁う、肩を斜に寄つたと思ふと、……件の牛乳の壜を引攫ふが早いか――声を掛ける間も何もなかつた――茶革の靴で、どか/\と降りて行く。
泉鏡太郎 銀鼎 青空文庫
そうしてその下の青い襦袢の襟に絡まり込んでいる、茶革のサック様のものを引きずり出したが、その二重に折り曲げられた蓋を無造作に開いて、紫|天鵞絨のクッションに埋められた宝石行列を一眼見ると、私はハッと息を呑んだ。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
私はワナナク手で茶革の蓋を折り曲げて、タオル寝巻の内懐に落し込んだ。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
それは副院長の手から、床の上の暗がりに辷り落ちた、茶革の懐中の音に相違無かった。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
そうして残虐を逞ましくして茶革の懐中を奪って、俺の処へ……イヤ……イヤ……そうじゃない。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
その茶革のサックも貴様が持って来たんだ。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
いくつもポケットのあるカーキ色のコンビネーションに茶革の短いスパッツをつけ、蒼黒く光る自動小銃を肩に掛けた鉄兜の兵隊が十人ほど乗っている。
久生十蘭 だいこん 青空文庫
一人分あいた茶革のシートは、揺れているバスの明りをひっそりとうかべている。
山川方夫 その一年 青空文庫