斟
斟
名詞
標準
文例 · 用例
「汝の手我を営み我を悉く作れり、しかるに汝今われを滅し給う也」と八節はいい、九節は八節の反覆というべく、また十節―十二節は「汝は我を乳の如く斟ぎ牛酪の如くに固め給いしに非ずや、汝は皮と肉とを我に着せ骨と筋とをもて我を編み、生命と恩恵とを我に授け我を顧みてわが息を守り給えり」という。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
乳の如く斟ぎ牛酪の如くに固め云々とあるは「乳産製造業」の盛なる地方にて初めていわるる形容語である。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
神が人を造るに乳の如く斟ぎ牛酪の如く固め皮と肉とを着せ骨と筋とをもて編むというは、胎内における発生を語ったもので、当時の発生学(Embryology)の知識を示すものである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
私は、年少の友に対して、年齢の事などちっとも斟酌せずに交際して来た。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
また、たとひ乙姫さまが、あなたの事を何もご存じ無くつたつて、乙姫さまは警戒なんてケチくさい事はてんで知らないお方ですから、何も斟酌には及びません。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
そこはね、性理上も斟酌をして、そろそろ色気が、と思う時分には、妹たちが、まだまだ自分で、男をどうのこうのという悪智慧の出ない先に、親の鑑定で、婿を見附けて授けるんです。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
何か、対手の方も斟酌をするか、それとも誰も殺すほどの罪もないか、命に別条はまず無かろうが、怪我は今までにも随分ある。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
「ああ、それも売物じゃいうだけの斟酌に違いないな。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫