玉花
ぎょくか
名詞
標準
文例 · 用例
眞玉花瓶手もろに轉びがちなるならひや、あくがれ心の扉ふかく、齋きまつりし操の歸依しも未だ足らじや、わが道伴なき世にしあれば、うき身夜な夜な御影に、注ぎし涙は知ろしめさめ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
先生は私達に絵を何枚か描いてくれたので、嬉しく思つてこれを貰つて帰つて来ると、今は病気の詩人児玉花外氏が来て、「芋銭のか、これは面白い」などと言つて皆持つて行つて終つた。
— 野口雨情 『小川芋銭先生と私』 青空文庫
児玉花外、西山|筑浜氏等がその以前に鼠坂下に住んでゐて、吉野臥城、前田林外氏なぞと始終訪ねて行つたことがあるから、この辺の地理はよく知つてゐた。
— 野口雨情 『札幌時代の石川啄木』 青空文庫
七日には児玉花外氏と北原白秋氏とを訪ねた。
— 室生犀星 『愛の詩集』 青空文庫
しかし、古いところでは、紅葉、露伴をはじめとして、坪内逍遙、夏目漱石、内藤|鳴雪、大町|桂月、森鴎外、泉鏡花、田山花袋、児玉花外、巌谷小波、江見水蔭……みんな、会っておいて、よかったと思う人ばかりだ。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
詩人で児玉花外、画家で長谷川利行、作曲では原田潤。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
かつては多くの青年の夢をかき立てた児玉花外の詩も、長谷川利行の情熱的な絵も、その作者が養老院で世を終えたことによって、少しも値打ちを減じるものでない。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
晩年の兒玉花外氏が、本郷根津邊のめし屋でよく醉つてゐると戰爭中に聞いたときは、何か、うら淋しかつたが、“めし屋と詩人”――それも現實の詩だとも思つた。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫