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遣唐

けんとう
名詞
1
標準
文例 · 用例
日本武尊東征の途中の遭難とか、義経の大物浦の物語とかは果して颱風であったかどうか分らないから別として、日本書紀時代における遣唐使がしばしば颱風のために苦しめられたのは事実であるらしい。
寺田寅彦 颱風雑俎 青空文庫
こうした実例から見ても分るように遣唐使の往復は全く命がけの仕事であった。
寺田寅彦 颱風雑俎 青空文庫
此際、遣唐使坂合部連|石布、蝦夷を以て唐の天子に示す。
太宰治 津軽 青空文庫
あの有名な遣唐使|篁朝臣の子の良真の女として小町が記入されてゐるのもあり、無いのもある。
岡本かの子 小町の芍薬 青空文庫
されば、宇多天皇の寛平六年に、菅原道真が遣唐大使に任ぜらるゝや、道真は、唐が既に衰世であり、危険なる航海を冒してまで、彼の文化を輸入する必要がないことを奏上して、遣唐使は爾後長く廃止になつた。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
支那の文化は、その後、それほど発達してゐたわけでもないから、この遣唐使の廃止は、かへつて時宜的であつて、支那よりの影響が中断したため、支那伝来の文化は、以後いよ/\日本化され、わが国独得の文化を産むに至つたのである。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
遣唐使を乗せた遣唐船も、三に一つの割で、難破したのだから、八幡船も同じ割合ぐらゐには、途中遭難して、乗組員は魚腹に葬られたのだが、当時の勇敢なる日本人は、そんな事は意としなかつたらしい。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
應仁元年に四十八歳で明に渡つた畫僧雪舟が大陸に見出したものは、その大きな破壞の過ぎた跡で、そこには江南に發達した宗教と藝術があり、遣唐使時代の昔に思ひ比べたら、全くの別天地ではなかつたらうか。
島崎藤村 桃の雫 青空文庫