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芦原

あしはら
名詞
1
標準
文例 · 用例
彼は、芦原の中に、きょとんとして立っている良寛の姿を想像したりして、何だか馬鹿にされているような気がするのだった。
第三部 次郎物語 青空文庫
真白な鳥が、真白な芦原の中に舞いこむ、すると、その姿は見えなくなる。
第三部 次郎物語 青空文庫
しかし、その羽風のために、今まで眠っていた芦原が一面にそよぎ出す、というのだ。
第三部 次郎物語 青空文庫
雨後の夕凪で、昼間の暑気が淀みのこり、蒸し釜で蒸しあげられるような夜の九時すぎ、あさひがシュミーズひとつでぐったりしているところへ、店で芦原小夜子といっている北川千代が、スーツケースをさげてやってきた。
久生十蘭 虹の橋 青空文庫
依リテ行厨器ヲ功一級トナサバ、ぴすとるハ応ニ位記返上タルベキカ(戦時画報二十三号) 小杉さんの同僚には、木村半心、芦原録、水島南平、岡部天籟、かういふ人々があつて、皆筆硯忙しく今日の字でいふ「報道班員」の仕事を競ひ合つたものだつた。
木村荘八 小杉放庵 青空文庫
そこは東に百万坪の荒地へ続く芦原、西は根戸川に接していて、工場のほかに事務所と、工員たちの小さな住宅があり、貝殻置場と薪小屋が並んでいた。
山本周五郎 青べか物語 青空文庫
――あがきのわるい連環馬のほとんどは、火の早い芦原のそこかしこで、蒸し焼きに焼き殺されたかのようである。
吉川英治 新・水滸伝 青空文庫
何でもない逸話のように笑って語ることで、私ばかりが早くから気をつけていることは、大昔弘法大師が天竺から、稲の穂をそっと持ってござった時に、後々稲荷に祭ってやるからという約束をして、狐にその種子を芦原の中に隠させた。
柳田国男 年中行事覚書 青空文庫