空元気
からげんき異読 カラげんき
名詞
標準
putting on a brave face
文例 · 用例
皮肉らしいことでも云つて空元気をつけてやらうと思つた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
近頃二人の男の間に挟まり、毎日続く焦慮にすっかり気持ちの制禦を失って居た彼女は、空元気さえもう長く張りつめて居られなかった。
— 岡本かの子 『決闘場』 青空文庫
私は前者の方が空元気であらうとも、何となく熱情があつて、ただ私も文壇のことは知らないんだが、まさか、文壇には彼等の言ふやうな馬鹿々々しい情実なんてある筈がない(今にして思へば、やつぱり彼等のそんな言葉はヒステリツクだつたんだ。
— 牧野信一 『貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)』 青空文庫
医者が三月と宣告したんだから、力んでも踏反り返っても三月経てばゴロゴロッと痰が咽喉へ引からんでのお陀仏様――とこう覚悟して置かにゃ虚偽だよ、」と片頬に笑を含みつつ力の抜けた空元気で、「そこは大悟徹底している。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
然し、こういうようなことは、調子よく跳ね上った空元気だけの言葉ではなかった。
— 小林多喜二 『蟹工船』 青空文庫
――もう木枯も吹きそめる頃ではあるし、おそらく風鈴湯の湯治客なんて皆無であらう、凝つと息を殺してローレンス・スターンを翻訳しよう、センチメンタル・ジアネイを読みながら、ヤグラ岳の月に吠える狼の声でも聞えたら、また一興とでも云ふべきであらう――と私は空元気を呼び起した。
— 牧野信一 『風流旅行』 青空文庫
鬼村博士が、偶然にも唯一人助かったことは、不幸中の幸であると、各新聞紙は悲壮な空元気の社説を掲げた。
— 海野十三 『国際殺人団の崩壊』 青空文庫
」 この言葉にわれらの勇士たちは気恥かしくなつて、強ひて空元気をつけた。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
作例 · 標準
失恋したばかりの彼女は、周囲に気を使わせまいと空元気を振るっていた。
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「全然平気だよ」と笑ってみせたが、その声には隠しきれない空元気が滲んでいた。
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厳しいノルマを前にして、営業部のメンバーは朝礼で空元気を出すのが精一杯だった。
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徹夜続きでフラフラだったが、大事な商談を前に空元気を出して席に着いた。
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