あらぬ方向
あらぬほうこう
表現名詞
標準
wrong direction
文例 · 用例
だから、じっとこちらを見ているようで、ふとあらぬ方向を凝視している感じであった。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫
しかし今はもう葉子の神経は極度に脆弱になって、あらぬ方向にばかりわれにもなく鋭く働くようになっていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
二人はそれには頓着なしでずん/\あらぬ方向へ行つた。
— 宮地嘉六 『煤煙の臭ひ』 青空文庫
三十、永遠の愛 思い切って私はここに懺悔しますが、四辺に神さん達の眼が見張っていないと感付いた時に、私の心が急にむらむらとあらぬ方向へ引きづられて行ったことは事実でございます。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
」 驚いた馬たちは、あらぬ方向へ手綱を引き進み、皆が叫び声を上げる中、後ろ足を蹴り上げていななきました。
— GRILLINO 『コロロッチョ』 青空文庫
自然に尻尾がさがり、今日はまたなんていやな空模様だろう、とでも云いたげに、天のほうを見あげたり、または急に用を思いだしたといったようすで、あらぬ方向へ走り去ったりするのだ。
— 山本周五郎 『季節のない街』 青空文庫
事実、あらぬ方向を不気味に凝視して、精神が錯乱したか。
— The Golden Rose 『黄金薔薇』 青空文庫
彼がふと、あらぬ方向へ一|跳足しかけたのは、自然だった。
— 婆娑羅帖 『私本太平記』 青空文庫
作例 · 標準
計画はあらぬ方向に進んでしまった。
議論があらぬ方向へと向かっている。
組織があらぬ方向に進めば衰退する。
経営方針があらぬ方向に動くと社員も混乱する。