朱紅
しゅべに
名詞
標準
文例 · 用例
幻覚が納まると、朱紅のやうに落つきかへつた太陽がまん円く、平べつたく、大きく大きく、伊豆の岬へ落ちる。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
かぎりなき大海の上、ただひとつころがれる日輪の朱紅の円さ。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
それに犬の男根のような若芽の護謨苗や、浅緑の三尺バナナや、青くて柔かな豆の葉や、深い緑のトマトの葉、褐色の鳳梨やが、朱紅色の土の上に、まるで印度更紗のように、いやそれよりも生々しい極彩色の絵模様として綴られてあった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
その中に鍬打つ人もその朱紅色の土の香を深く嗅いで、悶絶しそうであった、素っ裸で。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
待ちうけながら、同じ魅入るような目で笑いかけると、何が恥ずかしいのか、ぱっとほおに朱紅を散らした娘の肩をなでさするようにして、すうとまた、いま出てきた内陣の奥へ消えました。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
鱗革に朱紅の漆やら摺り金箔をかけた甲を着、青錦の戦襖に黄色の深靴をはいていた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫