警保
けいほ
名詞
標準
文例 · 用例
新聞記事は例によってまちまちであって、感傷をそそる情的資料は豊富でも考察に必要な正確な物的資料は乏しいのであるが、内務省警保局発表と称する新聞記事によると発火地点や時刻や延焼区域のきわめてだいたいの状況を知ることはできるようである。
— 寺田寅彦 『函館の大火について』 青空文庫
所が其頃内閣が変つて、著書の検閲が急に八釜敷くなつたので、書肆は万一を慮つて、直接に警保局長の意見を確めに行つた。
— 夏目漱石 『『煤煙』の序』 青空文庫
すると警保局長は全然出版に反対の意を仄めかした。
— 夏目漱石 『『煤煙』の序』 青空文庫
牛飼君も大いに心配してナ、それから警保局長ならと略ぼ相談が纏まつた処が、内閣は俄然瓦解しおつた……」「呀/\ッ!
— 内田魯庵 『貧書生』 青空文庫
で、警保局検閲課の役人も遠慮がちな態度を採り、「断片」以外の論文や小説にも二三いけない個所があると言つて、なるべく事態を漠然たらしめようとした。
— 河上肇 『随筆「断片」』 青空文庫
要するに経済論派は政府の職掌を単に警保の一部に止め、自由競争を認めてただその不正の手段を禁止するにありとなすものなり。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
一月十七日中野重治と自分とが内務省警保局図書課へ、事情をききに出かけた。
— 宮本百合子 『一九三七年十二月二十七日の警保局図書課のジャーナリストとの懇談会の結果』 青空文庫
彼は、警視庁特高部長、警保局長、警視総監、という着実な一歩一歩を、自身の経歴に重ねた。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫