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装上

そううえ
名詞
1
標準
文例 · 用例
黙っていろよ、何んにも言うな、きっと誰にも饒舌るでねえぞ、と言い続けて、内へ帰って、納戸を閉切って暗くして、お仏壇の前へ筵を敷いて、其処へざくざくと装上げた。
泉鏡花 春昼 青空文庫
その紺地に、清く、さらさらと装上った、一行金字、一行銀書の経である。
泉鏡花 七宝の柱 青空文庫
前年その長屋の表町に道普請があって、向側へ砂利を装上げたから、この町を通る腕車荷車は不残路地口の際を曳いて通ることがあった。
泉鏡花 黒百合 青空文庫
水に迸る勢に、水槽を装上って、そこから百条の簾を乱して、溝を走って、路傍の草を、さらさらと鳴して行く。
泉鏡花 瓜の涙 青空文庫
」 ――以来、乳とかく時は一字だけも胡粉がいい―― と咄嗟に思って、手首に重く、脈にこたえて、筆で染めると、解けた胡粉は、ほんのりと、笠よりも掌に響き、雪を円く、暖かく、肌理滑らかに装上る。
泉鏡花 白花の朝顔 青空文庫
お断りするまでもありませんが、打って寄せる浪の力で砂を築き上げる、川も増水の勢で、砂を流し流し、浪に堰かれて、相逆ってそこに砂を装上げる。
泉鏡花 河伯令嬢 青空文庫
背後は森で、すぐに、そこに、墓が、卒塔婆が、と見る目と一所に、庵の小窓に、少し乱れた円髷の顔が覗いて、白々と、ああ、藤の花が散り澄ますと思う、窓下の葉蘭に沈んで、水の装上った水盤に映ったのは、撫肩の靡いた浴衣の薄い模様です。
泉鏡花 河伯令嬢 青空文庫
其の肩越に、田のへりを、雪が装上るやうに、且つ雫さへしと/\と……此の時判然と見えたのは、咲きむらがつた真白な卯の花である。
泉鏡太郎 銀鼎 青空文庫