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とくの昔

とくのむかし
表現名詞
1
標準
a long time ago
文例 · 用例
ことにありあり思い出されるのは同じ縁側に黙って腰をかけていた、当時はまだうら若い浴衣姿の、今はとくの昔になき妻の事どもである。
寺田寅彦 庭の追憶 青空文庫
つまり日本人がとくの昔から、別にむつかしい理論も何もなしにやっていた筆法を映画の上に応用しているようにしか思われないのである。
寺田寅彦 ラジオ・モンタージュ 青空文庫
楠さんも、この不良と目された不幸な青年も夭死してとくの昔になくなったが、自分の思い出の中には二人の使徒のように頭上に光環をいただいて相並んで立っているのである。
寺田寅彦 読書の今昔 青空文庫
片手づまみの大皿の鮨は、鐵砲が銃口を揃へ、めざす敵の、山葵のきいた鮪いのはとくの昔討取られて、遠慮をした海鰻の甘いのが飴のやうに少々とろけて、蛤がはがれて居る。
泉鏡太郎 祭のこと 青空文庫
女はとくの昔にどこかへ行ってしまった。
夏目漱石 三四郎 青空文庫
こう云う風に、幾晩となく母が気を揉んで、夜の目も寝ずに心配していた父は、とくの昔に浪士のために殺されていたのである。
夏目漱石 夢十夜 青空文庫
とくの昔に藻屑になったり煙になったり雨になったりしているってさ。
海野十三 諜報中継局 青空文庫
左手にしっかりと愛用のパイプを握っているが、火はとくの昔に消えていた。
海野十三 浮かぶ飛行島 青空文庫
作例 · 標準
「あんな流行、とくの昔に終わったよ。今は誰もそんな服着てないよ」
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彼が会社を辞めたことは、とくの昔にみんな知っている公然の秘密だった。
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宿題なんてとくの昔に済ませて、今はリビングでゲームをして遊んでいる。
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