真事
しんじ
名詞
標準
文例 · 用例
この時に於いて、左岸の農夫は運命が我に味方しないのを嘆き、右岸の農夫は自分の労苦の結果によって収穫を得たと喜んだとすれば、その両者は何れも欺かない、また誤りのない、真事実と真感想とを語っているのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
「おい真事もう行こう。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
小父さんはこれからお前の宅へ行くんだよ」 真事には津田よりも生きた鶏の方が大事であった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
面倒になった彼は、真事を置き去りにして先へ行こうとした。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
すると真事が彼の袂を捉えた。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
彼は眼を落して真事の足を見た。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
二十三「真事、そりゃ好い靴だよ、お前」「だってこんな色の靴誰も穿いていないんだもの」「色はどうでもね、お父さんが自分で染めてくれた靴なんか滅多に穿けやしないよ。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
そこを好い加減にしておく真事ではなかった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫