絹地
きぬじ
名詞
標準
silk fabrics
文例 · 用例
態と慇懃に應接うて、先生、拜見とそゝり立てると、未熟ながら、御覽下さいましとて、絹地の大幅を其へ展く。
— 泉鏡太郎 『畫の裡』 青空文庫
」と衝と膝を進めて、畫の面にひたと向うて、熟と見るや、眞晝の柳に風も無く、寂として眠れる如き、丹塗の門の傍なる、其の柳の下の潛り門、絹地を拔けて、するりと開くと、身を聳かして立つた、と思へば、畫師の身體はするりと入つて、潛り門はぴたりと閉つた。
— 泉鏡太郎 『畫の裡』 青空文庫
画工 (枠張のまま、絹地の画を、やけに紐からげにして、薄汚れたる背広の背に負い、初冬、枯野の夕日影にて、あかあかと且つ寂しき顔。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
絹地に三羽の烏あらわる。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
わあっはっはっ、と無気味妖怪の高笑いのこして立ち去り、おそらくは、生れ落ちてこのかた、この検事局に於ける大ポオズだけを練習して来たような老いぼれ、清水不住魚、と絹地にしたため、あわれこの潔癖、ばんざいだのうと陣笠、むやみ矢鱈に手を握り合って、うろつき歩き、ついには相抱いて、涙さえ浮べ、ば、ばんざい!
— 太宰治 『創生記』 青空文庫
色黒く眉薄く、鼻は恰もあるが如く、唇厚く、眦垂れ、頬ふくらみ、面に無数の痘痕あるもの、豕の如く肥えたるが、女装して絹地に立たば、誰かこれを見て節婦とし、烈女とし、賢女とし、慈母とせむ。
— 泉鏡花 『醜婦を呵す』 青空文庫
」 するすると早や絹地を、たちまち、水晶の五輪塔を、月影の梨の花が包んだような、扉に白く絵の姿を半ば映した。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
二つ蜻蛉が草の葉に、かやつり草に宿をかり、人目しのぶと思えども、羽はうすものかくされぬ、すきや明石に緋ぢりめん、肌のしろさも浅ましや、白い絹地の赤蜻蛉。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫
作例 · 標準
彼女が着ていたドレスは、上質な絹地でできていて光沢があった。
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この着物は、手触りの良い柔らかい絹地を使っている。
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絹地のスカーフは、肌触りが良くて冬でも暖かい。
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