澣
澣
名詞
標準
文例 · 用例
越後の豪家|高頭仁兵衛氏が、山岳辞彙ともいうべき浩澣な原稿をかかえて、志賀先生を訪問せられたとき、横浜にいる人が、こんな紀行文を発表している、山を知っている人らしいから、訪問してみたらどうかと、注意されたそうだ。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
子宮後屈症と診断された時、買って帰って読んだ浩澣な医書によって見ても、その手術は割合に簡単なものであるのを知り抜いていたから、その事については割合に安々とした心持ちでいる事ができた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
末には「文政六年歳次癸未秋九月下澣、阿正精藁」と署してある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
高谷塾というは『日本全史』というかなり浩澣な大著述をしたその頃の一と癖ある漢学者高谷龍洲の家塾であって、かなり多数の書生を集めて東京の重なる私塾の一つに数えられていた。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
吾が党、この学に従事する、ここに年ありといえども、わずかに一斑をうかがうのみにて、百科|浩澣、つねに望洋の嘆を免れず。
— 福沢諭吉 『慶応義塾の記』 青空文庫
明治三十三年十一月上澣伴鴻海客 肝付兼行識
— 序 『海島冐險奇譚 海底軍艦』 青空文庫
わたくしは病床で『真書太閤記』を通読し、つづいて『水滸伝』、『西遊記』、『演義三国志』のような浩澣な冊子をよんだことを記憶している。
— 永井荷風 『十六、七のころ』 青空文庫
図412はお客様に差出す浩澣な書付を、一日中忙しく書いている番頭である。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫