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揺らせる

ゆらせる
動詞
1
標準
文例 · 用例
木犀の花はぢぢむさく、古めかしい、金紙銀紙の細かくきざんだのを枝に塗りつけたやうな、何の見所もない花で、言はばその高い香気をくゆらせるための、質素な香炉に過ぎないのだ。
薄田泣菫 木犀の香 青空文庫
行くものはいそいそとして仮そめの勇気を整へ、とどまる者はせんなく煙草を燻ゆらせる束の間に、ふと何かその身の愚かさを知る。
三好達治 測量船 青空文庫
好みの葉巻をくゆらせる余裕はもちろんのこと、全く冷静であった。
THE MASTER CRIMINAL 悪の帝王 青空文庫
行くこと未だ幾干ならず、予に先むじて駈込みたる犬は奥深く進みて見えずなりしが、※呀何事の起りしぞ、乳虎一声高く吠えて藪中俄に物騒がし、其響に動揺せる満藪の竹葉相触れてざわ/\/\と音したり。
泉鏡花 妖怪年代記 青空文庫
その動揺せる世潮の中を、一人の男が、惨めなるかつ偉大なる一人の男が、進んでゆく。
LES MISERABLES レ・ミゼラブル 青空文庫
スコラ的世界観を脱したる市民文化がみずからの発展の過程において、みずからの個人性を脱落して、集団的課題の下に動揺せる現代文化の機構の発展的段階において、この新しき芸術観は一つの見透し的パースペクティヴをもっていると思われる。
中井正一 近代美の研究 青空文庫
その静平なる様は、この動揺せる時代の一美観とも言えるものであった。
LES MISERABLES レ・ミゼラブル 青空文庫
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