大外
おおそと
名詞
標準
far out wide
文例 · 用例
どの宿という心当りもなかったが、無作法なる宿引きが、電車の中の客席へ割り込んで、あまりにツベコベと、一つの宿屋を吹聴するので、宿引の来ない宿屋にゆくに限ると決め、電車の窓から投げ込まれた引札の中から選り取って、大外河を姓とする芙蓉閣なる宿屋へ、昼飯を食べに入った。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
茶羅紗霜降の大外套を、風に向つた蓑よりも擴く裾一杯に着て、赤革の靴を穿いた。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
正の肌身はそこで藻抜けて、ここに空蝉の立つようなお澄は、呼吸も黒くなる、相撲取ほど肥った紳士の、臘虎襟の大外套の厚い煙に包まれた。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
私にはどうしてもあの女の子がそう大外れた悪者とは思えないのだがね。
— 渡辺温 『嘘』 青空文庫
そのひとは大外套に身をくるんでまづしく みすぼらしい鳶のやうだ。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
無論便所に行くにだって、毛皮の大外套を着たままで行く。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
セプチミウス・セヱルス帝の凱旋門に登る磴の上には、大外套被りて臥したる乞兒二三人あり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
第三個は鼠色の大外套にくるまり、帽をまぶかに被りてついぢに靠りかゝりたるが、その身材はやゝ小く、瓶を口にあてゝ酒飮み居たり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
作例 · 標準
例句