網越し
あみごし
名詞
標準
文例 · 用例
声は、金網越しに「ばか」と怒つたときの声に似てゐて、似てもつかぬ、しつかりした声だつた。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
声は、金網越しに「ばか」と怒ったときの声に似ていて、似てもつかぬ、しっかりした声だった。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
サーブからして見送りのストライクばかりで、タマタマ当ったと思うと鉄網越しのホームラン……それでも本人は勝ったのか敗けたのか解らないまま、いつまでもコートの上でキョロキョロしている。
— 夢野久作 『ビール会社征伐』 青空文庫
例の金網越しに路ゆく人を見ると、綿入れは袷となった。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
そしてパネルの前に再び腰を下ろし、もう一度頭の中で手落ちはないかと確め、それから金網越しに、奥の台の上に列立する真空管や、鋭敏な同調回路の部品や、念入りに遮蔽してあるキャプタイヤコードの匐いまわり方へいちいち目をそそいだ。
— 海野十三 『霊魂第十号の秘密』 青空文庫
それは、アメリカの映画で、女が無実の罪で監獄に入れられ、愛する男と金網越しに会わされる。
— 宮本百合子 『映画』 青空文庫
暫くして、私は金網越しに云った。
— 宮本百合子 『刻々』 青空文庫
金網越しにそれを眺めていた。
— 久坂葉子 『灰色の記憶』 青空文庫