杖立て
つえたて
名詞
標準
文例 · 用例
大井川の水|涸れ/\にして蛇籠に草離々たる、越すに越されざりし「朝貌日記」何とかの段は更なり、雲助とかの肩によって渡る御侍、磧に錫杖立てて歌よむ行脚など廻り燈籠のように眼前に浮ぶ心地せらる。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
斯くと知りせば枝毎に杖立てゝ置かましをなど悔ゆるもおろかなりや。
— 正岡子規 『小園の記』 青空文庫
杖立て清水をもって百姓の難儀を救うまではよいが、怒って井戸の水を赤錆にして行ったり、芋や果物を食べられぬようにしたというなどは、こういう人たちには似合わぬ仕業であります。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫
三重県多気郡丹生村) 子安の池というのは、また東京の近くにもあって、これにも杖立て清水とよく似た伝説をもっておりました。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫
その中で早くから知られていたのは、摂津の昆陽池の片目鮒で、これは行基菩薩という奈良朝時代の名僧と関係があり、話は少しばかり弘法大師の杖立て清水に似ています。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫
杖立清水・大根川 私たちがお大師水、または弘法水と名づける諸国の伝説には、明らかに十一月二十三日の出来事だったというものは幾つもないが、事柄は前に出した喜界島の二十三夜様とだいぶ似ている。
— 柳田国男 『年中行事覚書』 青空文庫
それが今もある名水で、一名を杖立清水といっているというのも多い。
— 柳田国男 『年中行事覚書』 青空文庫