足入れ
あしいれ
名詞
標準
tentative marriage
文例 · 用例
ひと足入れると、もう、ひざっこぶしの上まで、水がくるのである。
— 新美南吉 『川』 青空文庫
赧土色の水を見降して、直ぐに斯う濁つてしまやアがるんでね――などとAが腕をこまねくと、「駄目だ、すつかりおぢけがついてしまやアがつてもう此方が一ト足入れると、キヤツ等の方で先に暴れて濁してしまふんだもの!
— 牧野信一 『雪景色』 青空文庫
ウカと片足入れたが最後じゃ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
大将謙信におかせられましては、金小実、萌黄と白二段分けの腹当に、猩々緋の陣羽織、金鍬形を打ったる御兜を一天高しと押いただき……」 土間へ、木戸の暖簾を頭で分けて一足入れたが、混んでいるから一寸足を留めて、高座をみるとどっと胸へきた。
— 直木三十五 『相馬の仇討』 青空文庫
袴へ片足入れたまま、羽織の袖をひろげて茂助の滑る真似をして見せた。
— 牧逸馬 『舞馬』 青空文庫
この谷底へ独りで降りて来たのでは、いささか凄味がきつすぎて、ひとりぢやとても水中へ片足入れる気にもなれない。
— 坂口安吾 『木々の精、谷の精』 青空文庫
足入れと云ってこっそり嫁を呼び、都合の好い時あらためて腰入をする家もある。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
妙案だとは思ひましたが、私はデパートに一足入れると、何とも云ひやうのない、絶望におそはれるので、美女には再会したいがやめにしました。
— 西東三鬼 『美女』 青空文庫
作例 · 標準
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