蟹股
がにまた
名詞
標準
文例 · 用例
その中、前を行く一郎がへんに蟹股になって来たと思ったら、もう怺え切れぬ様子で、「お父さん、うんこ」とその場に蹲んでしまった。
— 田中英光 『箱根の山』 青空文庫
蟹股で逃げる角助は、すぐに追いつかれた。
— 火野葦平 『花と龍』 青空文庫
初段、黒帯をしめ、もう殺される心配のない夜の道をガニ股で歩き、誰か手ごめにしてくれないかしら。
— 織田作之助 『好奇心』 青空文庫
彼が大きな図体をしてガニ股でドスンドスンと部屋の中を歩きながら、ポロポロと赤い大きな鼻の脇に泪を伝わせて泣いている姿を見ると、ぼくは、この男は憎めぬ男だ、とふと思った。
— 織田作之助 『ひとりすまう』 青空文庫
大戦当時、伯耳義で独逸兵の輪姦をうけた彼女は、脊髄に変化が起って、歩くのにも異様なガニ股である。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
おまけに、両脚がガニ股のまま強直していて、この変形児は、てっきり置燈籠(※)とでも云えば、似つかわしげな形で這い歩いているのだった。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
おまけに、両脚がガニ股のまま強直していて、この変形児は、てっきり置燈籠()とでも云えば、似つかわしげな形で這い歩いているのだった。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
だが、武家屋敷を攻めるにゃあ、そのガニ股じゃあ、駆け引きがおぼつかないよ」「どうも、手きびしいなあ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫