盲亀
もうき
名詞
標準
blind turtle
文例 · 用例
けれども、そのやうな事こそ凡慮の及ぶところではないので、あのお方の天与の霊感によつて発する御言動すべて一つも間違ひ無しと、あのお方に比すれば盲亀にひとしい私たちは、ただただ深く信仰してゐるより他はございませんでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
それでは阿波の鳴門の渦に巻込まれて底へ底へと沈むようなもんで、頭の疲れや苦痛に堪え切れなくなったので、最後に盲亀の浮木のように取捉まえたのが即ちヒューマニチーであった。
— 内田魯庵 『二葉亭追録』 青空文庫
文治は盲亀の浮木に有附きたる心地して、 「正直の頭に神宿るとは宜く申した、我は生れて此の方、不正不義の振舞をした例はない、天我を憐みたまいてお救い下さるか、あゝ有難し辱けなし」 と喜んで居りますると、俄然一陣の猛風吹き起って、忽ち荒浪と変じました。
— 三遊亭圓朝 『後の業平文治』 青空文庫
が、女の方では、そんなこととは知らないから、世にも手頼りない身の盲亀の浮木に逢った気で、真心籠めて小平太に仕える。
— 森田草平 『四十八人目』 青空文庫
賢愚おしなべて哀れはかない運命の波に浮沈する盲亀の面貌である。
— 高村光太郎 『美の日本的源泉』 青空文庫
花がこの紳士を王様と呼ぶ以上、それは加十に違いないのだから、一同は盲亀浮木といった態たらく。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
盲亀の浮木、優曇華の花、お蔭で目的を果したという鄭重なお礼状が来た。
— 佐々木邦 『首切り問答』 青空文庫
しかし、一族大勢がやってきて、だんだんに智深の説得を聞き、盲亀の浮木で、ついに彼の策にすがった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
作例 · 標準
仏教の譬え話に、盲亀が浮木に出会う話がある。
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「盲亀の浮木」という言葉は、非常に稀な幸運を指す。
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深海の洞窟には、光のない環境に適応した盲亀が生息しているかもしれない。
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