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能力者

のうりょくしゃ
名詞
1
標準
文例 · 用例
彼は僕の如き藝術的無能力者と素質を異にし、いやしくも一旦志ざした所へ向つて、努力貫通せねば止まない男で意志と精力の權化である。
萩原朔太郎 室生犀星君の飛躍 青空文庫
国民学校の先生になるという事はもう、世の中の廃残者、失敗者、落伍者、変人、無能力者、そんなものでしか無い証拠だという事になっているんだ。
―――一幕三場 春の枯葉 青空文庫
ところが大概の男は此の無能力者に蹂躙され苦しめられてゐる………こりや寧ろ宇宙間に最も滑稽な現象と謂はなければならんのだが、男が若い血の躁ぐ時代には、本能の要求で女に引付けられる。
三島霜川 青い顏 青空文庫
此の引力が、やがて無能力者に絶大の權力を與へるやうなことになるのだから、女が威張りもすれば、ありもせぬ羽を伸さうとするやうになる。
三島霜川 青い顏 青空文庫
もし株主の側から出た噂ならだが、営業者間の評判だとすると、父は自分の役目に対して無能力者だと裏書きされているのと同様になる。
有島武郎 親子 青空文庫
大体が、享受的生活などというものが、そもそも生活無能力者の・最後の・体裁の良い隠れ家なんだぜ。
中島敦 狼疾記 青空文庫
老人は老人らしく、無能力者は無能力者らしく生きる――これが私を生かす生き方である。
種田山頭火 其中日記 青空文庫
ダンネベルグ夫人は、たしかリボーのいわゆる第二視力者――つまり、錯覚からして幻覚を作り得る能力者だったに違いない。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫