衷
うち
名詞
標準
文例 · 用例
友を以て全く己と等しきものと思い、友はわが衷心を悉く了解しくれるならんと予期していた。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
「ああわが魂よ、汝何ぞうなだるるや、なんぞわが衷に思い乱るるや、汝神を待ち望め、われに聖顔の助けありて我れなおわが神を讃め称うべければなり」と三度繰返さるるに注意せよ(四十二篇五節と十一節と四十三篇五節とにおいて)。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
嗚呼これを望みてわが心|衷に焦る。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
かくて我らの衷の海は止まるのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
微衷をお汲み取り願い上げます。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
暑中の御見舞いを兼ね、いささか老生日頃の愚衷など可申述候。
— 太宰治 『不審庵』 青空文庫
なるほど、このていたらくでは襖をとざして人目を避けなければならぬ筈であると、はじめて先生の苦衷のほどを察した。
— 太宰治 『不審庵』 青空文庫
しかし、又一方から見ると作者の愛が實際にその衷心から滲み出てゐる例へば「小さき者へ」の中に於ける、子供に對する主人公の愛といつたやうな場合には、そこに釀されてゐる實感の強さから、可成り感動して作品を讀む事が出來ます。
— 南部修太郎 『三作家に就ての感想』 青空文庫