随喜渇仰
ずいきかつごう
名詞動詞-サ変
標準
worship with adoration
文例 · 用例
飽かず、倦まず、撓まないで、客に接して、いずれもをして随喜渇仰せしむる妙を得ていて、加うるにその目がまた古今の能弁であることは、ここに一目見て主税も知った。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
そんな時は、寝白粉の香も薫る、それはた異香|薫ずるがごとく、患者は御来迎、と称えて随喜渇仰。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
修行のために奥州の方角を廻るつもりで、この街道を托鉢しながら通る途中、かのありがたい石地蔵の前に立ったときに、尼は言い知れない随喜渇仰の念に打たれて、ここにしばらく足を停めることに決心して、村はずれに茅ぶきの小さい堂を建立した。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
そしてその前にゐる一人の乞食坊主――汚い坊主が神か仏でもあるやうに、それに向つて随喜渇仰してゐる。
— 田山花袋 『ある僧の奇蹟』 青空文庫
横光利一氏が本年一月『改造』に発表した「厨房日記」は日本的なるものとして又人間の知性の完全無欠な形として、封建時代の義理人情を随喜渇仰する小説であって、常識ある者を驚かしたが、当時にあっては、彼の復古主義も情勢の在りように従って「紋章」の中に茶道礼讚として萌芽を表しているに止った。
— 宮本百合子 『今日の文学の鳥瞰図』 青空文庫
彼等が随喜渇仰した仏は、円光のある黒人ではありません。
— 芥川龍之介 『神神の微笑』 青空文庫
鶴見はそのおぎろなき慈悲に身を染めて、さながら如来智をでも授かったように他念なく随喜渇仰していたものである。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
既に古く「大聖日蓮深秘伝」というものがあって、父は房州小湊近郷の穢民で名は団五郎、母は同州小湊浦の漁夫蓮次郎の女で名は長と、その名前までが立派に掲げられて、彼はエタの如き賤者の子と生れながらも、かく宗教上の一大偉人として尊信せらるるに至った偉大さに、随喜渇仰したげに書いてあるのである。
— 日蓮聖人はエタの子なりという事 『旃陀羅考』 青空文庫
作例 · 標準
信者たちは高僧の説法を聴き、随喜渇仰して教えを胸に刻んだ。
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その聖地を訪れた巡礼者は、壮大な大聖堂を前に随喜渇仰の念に打たれた。
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偉大な師匠の背中を追い続け、彼は随喜渇仰の精神で修行に励んでいる。
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