逞しくする
たくましくする
動詞-サ変-特殊動詞-他動詞
標準
to give rein to (imagination)
文例 · 用例
かつて張士誠に当りて、長興を守ること十年、大小数十戦、戦って勝たざる無く、終に士誠をして志を逞しくする能わざらしめしを以て、太祖の功臣を榜列するや、炳文を以て大将軍|徐達に付して一等となす。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
彼が惱まされた僂麻質斯は病氣の性質として彼の頑丈な身體から其の生命を奪ひ去るまでに力を逞しくすることはなく、起つたり和いだりして彼が歸つてから二|度目の冬も一日々々と短い日を刻んで行つた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
小さな身體でありながら少し鋭い嘴を持つたばかりに、果敢ない雀や頬白の前にのみ威力を逞しくする鵙が小さな勝利者の聲を放つてきい/\と際どく何處かの木の天邊で鳴いて居た。
— 長塚節 『土』 青空文庫
其の事件の内容は勘次のおつぎに對する行爲を猜忌と嫉妬との目を以て臆測を逞しくするやうに興味を彼等に與へなかつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
『物を考える脳髄』は、かくして人間の一人一人を、錯覚の虚無世界に葬り去るべく害悪を逞しくする一方に、人類全体のアタマを特別念入りの手品にかけて、木ッ葉ミジンに飜弄しつくしているのだ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
紐育に行かなければならない用事があって、モルガンはお雪を残して単独で行ったが、フランスが案じられるし、ぐずついていると、ドイツの潜航艇が、どんなに狂暴を逞しくするかしれないと、所用もそこそこに、帰仏をいそいだのだった。
— 長谷川時雨 『モルガンお雪』 青空文庫
従って、あるいは堀のいら立たしげな強硬論がますます空想を逞しくするのかも知れない。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
例によつて臆測を逞しくすると、作者は事實の興味に乘せられて、それ程でも無い事を一大事として取扱つたのではあるまいか。
— 「八千代集」を讀む 『貝殼追放』 青空文庫
作例 · 標準
歴史の空白部分に対して、作家は想像を逞しくして壮大な物語を紡ぎ出した。
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子供たちは雲の形を見て「あれは龍だ」と、豊かな想像力を逞しくしている。
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根拠のない噂話に対して、勝手な憶測を逞しくするのは賢明ではない。
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