尋ね当てる
たずねあてる
動詞
標準
文例 · 用例
その帰り路のところどころに目標をつけて置いて、黄は郡城にその次第を届けて出ると、時の太守|劉韻は彼に人を添えて再び探査につかわしたが、目標はなんの役にも立たず、結局その桃林を尋ね当てることが出来なかった。
— 捜神後記(六朝) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
生き別れをした吾子を尋ね当てるため、六十余州を回国して、寝ても寤めても、忘れる間がなかったある日、十字街頭にふと邂逅して、稲妻の遮ぎるひまもなきうちに、あっ、ここにいた、と思うようにかかなければならない。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
そしてやっと尋ね当てると、同じようなことを考えたり喧嘩をしたりして、また失うのが例であった。
— 宮嶋資夫 『恨なき殺人』 青空文庫
恋愛の領土には数限りもなく仮想的恋愛が出現するので、真の恋愛をたずねあてるためには、女性は極度の警戒を、男性は極度の冒険をなさねばならなくなった。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
初めて私の住居を尋ねて来る人は、たとえ真昼間でも、交番やら店屋などを聞き聞き何度もまごついて後にやっと尋ねあてるくらいなものである。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
……しかし今の場合倉地の行くえを尋ねあてる事はちょっとむずかしい。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
とう、やっと尋ねあてると、吉植です。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
われ/\の霊は、往々住すべき家を尋ねあてることが出来なくて、よすがなくさまようてゐることがある。
— 折口信夫 『古語復活論』 青空文庫