思いきや
おもいきや
表現
標準
contrary to expectations
文例 · 用例
思いきや彼はこの春、銀座街頭に見たるその盲人ならんとは。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
むろん私にもそれとなく打ち明けて、万事が清算済みになったつもりでいたらしいのですが、これが豈計らんやの思いきやでした。
— 夢野久作 『キチガイ地獄』 青空文庫
そして、これを着変えて下さいって浴衣を出すとね、別室で着変えると思いきや、その女優はなんたることにや、奴さんの眼の前でぱっとだね……、とにかくあれだよ、浴衣ってものは素肌の上に着るもんだからね、しかし、まあ、おれなら眼をまわさないがね。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
思いきや、其処に地獄の口が開かれていようとは。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
女と思いきや、りっぱな男でした。
— 毒を抱く女 『右門捕物帖』 青空文庫
抜きさえすればそれで本望、では各々、用意の通りぬかり給うな」 四十がらみの分別盛りが下知を与えると、唯の喧嘩と思いきや、意外にもすでに前から計画してでもあったかのごとくに諜し合せながら、ぎらりと刄襖をつくりました。
— 旗本退屈男 『旗本退屈男 第一話』 青空文庫
果然、はぎとった皮の一枚下からは、くまと思いきや、りっぱな人間の首が現われたのです。
— 耳のない浪人 『右門捕物帖』 青空文庫
なんとも不審、いかにも奇怪、から駕籠と思いきや、中にはじつに不思議な乗り手が黙然として乗っていたからです。
— 七七の橙 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
例句